いにしえの香る黒い宝石!「古梅園」の墨

古梅園
読みがな こばいえん
創業 天正五年(1577年)
所在地 奈良県奈良市椿井町

 

古梅園は、天正五年の創業以来、
430年余り「奈良墨」を作り続けてきた老舗です。

 

墨には菜種やゴマ、桐の油を燃やして採った煤から作る「油煙墨」と
松脂を燃やして作る「松煙墨」とがあります。
古梅園が作るのは中でも粒子が細かく、
黒さが深く、強い光沢のある良質の「油煙墨」で、
様々な歴史書や芸術作品を支えてきました
その中で皇室にも墨をお納めするようになったのでしょう。

 

文豪にも愛され、こと夏目漱石は
「墨の香や 奈良の都の 古梅園」と残しています。

 

この墨を作り出すのは、古梅園に伝承される秘伝の技。
純植物性油を土器に入れ、燈芯に火をともして煤を採るところから始まり、
にかわと煤、香料をまぜて練り、木枠への流し込み、乾燥、磨きと
大変な手間と時間、職人の技が注がれてできた墨は
まるで黒く輝く宝石のような美しさがあります。

 

墨を磨れば、夏目漱石も詠った香りが広がり、
日本の長い歴史、奈良の都の情景が浮かびます。

 

この香りに、多くの書家、画家、そして文筆家たちが
インスピレーションを受けたことでしょう。
そしてより艶やかに深い作品の誕生を助けてきたのでしょうね。

 

そんな古梅園の名墨が
今ではインターネット通販で求められるのですから、贅沢ですね。

 

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古梅園
読みがな こばいえん
創業 天正五年(1577年)
所在地 奈良県奈良市椿井町

 

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