くせになる味わいの鮒寿司「魚治」

魚治
読みがな	うおじ
創業	天明四年（1784年）
所在地	滋賀県高島市マキノ町

魚治は、天明四年創業の鮒寿しの老舗です。
春、卵を抱えたニゴロ鮒を三か月塩漬けにし、
土用に、ご飯で包んでさらに漬けます。
そこから二冬をかけて発酵熟成させて出来上がる鮒寿し。
魚治は手間暇をかけた昔ながらの正当な製法を受け継いでいます。
そうして作られる鮒寿しは、コクのある酸味と旨みが絶妙な一品です。

昭和天皇はこの味わいを大変お気に召されたそうで、
今上天皇陛下のお気に入りでもあります。
滋賀への御巡幸の際には魚治へとよくお立ち寄りになられるのだそうです。

また、作家遠藤周作も魚治の味に魅了された一人で、
作品「女」の中でも魚治について触れています。
遠藤周作は魚治の営む料亭「湖里庵」の名付け親でもあります。
この湖里庵では、鮒寿しを中心に、湖の幸を味わえる懐石料亭です。
ちなみに湖里庵は有名なグルメ漫画「美味しんぼ」にも登場しています。

魚治は「鮒寿しの美味しさを広く知ってほしい」という思いから、
料亭だけでなくインターネットを通じた鮒寿しの販売も行っています。
深い味わいを家で気兼ねなく楽しめるのは、
また料亭とは違った贅沢と言えるでしょう。

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